
『宮城オープンゴルフトーナメント』は、2012年度から開催を始め、今年で7回目となりました。おかげさまで毎年盛会のうちに大会を継続することができ、心から
初日は「おらほのプロを応援しよう、被災した東北のジュニアゴルファーを応援しよう、被災した東北のゴルファーに元気を与えよう」という趣旨で、プロとアマがプレーするチャリティー大会。2日目はPGA東北プロゴルフ会の主催で男子プロ、女子プロを中心に、アマチュア、ジュニアによるスクラッチ競技が行われ、今年も素晴らしい大会になりました。
2日目はPGA東北プロゴルフ会主催でプロ、女子プロを中心に、アマ、ジュニアによるスラッチ競技。5回目の今年は2日間とも夏の好天に恵まれ、素晴らしいゴルフトーナメントになりました。
初日のプロアマチャリティーゴルフ大会は、さわやかな好天に恵まれて絶好のコンディション。原則としてアマ3人にプロ1人同伴してラウンドレッスンを行う試合形式で、アマ112人、プロ38人、合計150人が参加しました。アマは新ペリア方式、ダブルパーカットで18ホールストロークプレーを楽しみました。
競技の結果、アマは石井桂一さんが45、38、83(12.0)71.0で優勝しました。石井さんは「まさか自分が優勝するとは思いませんでした。グリーンが難しかった。前半は4番でトリプルボギーを叩き、うまく隠しホールにはまったようです。午後からはグリーンを手前から攻めて2オーバーで回ることができました」と大喜びでした。勝因は「相澤敏弘プロと一緒に回ったこと。プライベートでいつもプレーしています」。
相澤プロはこの度東北プロゴルフ会会長に就任しましたが、「就任祝いになりました」と笑っていました。ゴルフ歴50年の72歳。北海道出身。仕事の関係で横浜を回って仙台にきてから35年。今でも震災復興の仕事をしています。これからもゴルフ人生を楽しみます。
プロの部はナ本プロが33、34、67の好スコアで2位に2打差をつけて優勝しました。インからスタート。10番パー5は3オン1パット、12番と15番のパー4は2メートルのバーディパットを沈めました。16番パー5は4オン2パットのボギーとしましたが、2アンダー34でハーフターン。アウトは2、3番で連続バーディ。4、5番で連続ボギー叩きましたが、6、7番で再び連続バーディを奪い、9番ではだめ押しのバーディを決めて33のトータル通算5アンダー・67で優勝を飾りました。
「チャンスにパターが入ってくれました。手前から攻めた方がやりやすいと思いました」。ショットが良くなったのも勝因の一つ。得意なクラブはパターとサンドウエッジ。東北福祉大ゴルフ部出身の36歳。杜の都ゴルフ倶楽部所属。ゴルフ場と練習場でレッスンを担当しています。ツアー参加のQTにも挑戦していますが、まだ夢は実現しません。しかし、どんな試合でも「勝ちたい」と意欲を燃やしています。
プレー終了後、表彰式が行われ、大会会長の菊田浩之菊田陶業(株)代表取締役社長が挨拶。「本日はこの大会にご参加いただきまして、誠にありがとうございました。アマ112人、プロ38人、合計150人が参加してくださいました。各企業から沢山のご支援をいただき、ありがとうございました」と感謝。今年から開催コースを変更し、2日目に行われるプロゴルフトーナメントのために、グリーンの仕様を硬くし、ピンの位置を難しくするなどのコンディションを整えたことなどについて説明しました。最後に「皆様方のますますのご隆盛がありますように、お祈り申し上げます」と語りました。
続いて、今年度から東北プロゴルフ会会長に就任した相澤敏弘プロが挨拶。会長就任の言葉の後に「選手はプレーだけでなく、マナーに面でも各地のアマチュアを指導してほしい」と指摘しました。開催コースの吉田広支配人は「お疲れ様でした。この大会のために、コースのメンテナンスを十分にしたつもりですが、不十分なところがあれば、お許しください。明日のプロの試合で、皆様が優れた成績を収められますように、お祈りいたします」 と述べました。
表彰は武田満事務局長の巧みな司会で行われました。ニアピン、ドラコンのアトラクションから始まり、下位から上位へと表彰を盛り上げました。今年も協賛各社から協賛品が多数寄せられ、会場は大いに盛り上がりました。
2日目の宮城オープンゴルフトーナメントはプロ84人、アマ10人の合計94人が参加して、午前7時44分スタート。18ホールストロークプレーを行いました。曇時々小雨の天気予報でしたが、プレー終了の午後3時過ぎまで雨は降らず、プレーにはほとんど影響しませんでした。ベテランから若手までの男子プロに、8人の女子プロが挑む試合展開のなかで、吉田藍子プロが通算3アンダー・69で大会史上初の女子プロ優勝を飾りました。
吉田プロはインコーススタート。10番パー5の第3打、9番アイアンでナイスショット。ボールは右手前から転がってカップインのイーグル。14番はピン横5メートルに2オンのバーディ。18番はエッジから20mメートルのロングパットを放り込んでバーディを重ね、4アンダー32でバックナインに向かいました。アウトは7番でピン下10mのフックラインを沈めバーディ。5、8番は3パットの37。トータル通算3アンダー・69で優勝を飾りました。
「うれしいです。テイショットとパターが良かった。グリーンは難しかったが、自分がこうしようと決めたことをやろうとして、プレーしました」。コース攻略のマネジメントが奏功したようです。昨年3位のリベンジを果たし、優勝賞金100万円を獲得しました。「この大会は貴重です」と大会関係者に感謝していました。2006年プロ入り。主な戦績は同年、LPGA新人戦加賀電子カップ優勝、セオリーゴルフ5東建フルキャストカップ優勝。「来年はツアーにフル参戦したいですね」と抱負を語っていました。
永澤翔プロは17番まで5バーディ、1ボギーの4アンダーで快調にプレーしてきましたが、18番でダブルボギーを叩き、2アンダー70に後退。惜しくも1打差で優勝を逃しました。しかし、「バーディパットが良く入ってくれました。2つの大会に出られるので、気持ちを引き締めて頑張りたい」と前向きに話していました。アローエースCCの研修生としてQTに挑戦しています。
青森県出身。1994年9月27日生まれの23歳。ゴルフは父の影響で5歳から始めました。中学1年の時に、青森県オープンゴルフ選手権優勝。青森山田高校2年で東北アマ選手権2位、同3年で日本ジュニア4位T。東北福祉大学3年で東北アマ選手権3位。身長180cmと恵まれた体格を誇ります。血液型A型。得意なクラブはドライバー。飛距離は270ヤード。今後が楽しみです。
金子徳馬プロは「パターが良かった」という通り、4バーディ、2ボギーの35、35、70でまとめました。今回の準優勝で杜の都仙台チャリティプロアマゴルフトーナメント(7月29〜30日、杜の都GC)と岩手県オープンゴルフトーナメント(8月10〜11日、南部富士CC)の出場資格を取得しました。「どんな大会でも勝ちたいです」と意欲を見せていました。
1990年3月1日生まれの28歳。滋賀県出身。166cm、60kg。父の薦めで9歳からゴルフを始めました。大阪桐蔭高、東北福祉大卒。2008日本学生ゴルフ選手権8位T。2013年日本プロゴルフ協会会員。趣味は映画観賞。血液型はB型。得意なクラブはSW。ドライバーの飛距離は260ヤード。ベストスコアは65。東北福祉大では同じく準優勝の永澤翔プロの4年先輩にあたります。
ローアマチュアは荒井竜之進選手(黒川高校3年)が80で獲得しました。「ロストボールが1回ありました。グリーンが硬く、ピンポジションも難しくて苦戦しました」と80のスコアにはやや不満そうでしたが、「パーオンができていました」と収穫もあったようです。
得意なクラブはアプローチとパター。「この2つでスコアが造れたと思います」。小学校3年の時、父の薦めでゴルフを始めました。好きなクラブはドライバー。飛距離は230〜240ヤードですが、「フェアウエイでは曲げない方です」と胸を張りました。ジュニアゴルファーでドライバーショットの安定は武器になります。
高校卒業後は岩手県の富士大学に進む予定です。同大学は関東学生ゴルフ連盟に所属し、東北福祉大に続く強豪校の一つです。荒井選手はゴルフ部に入り、「ゴルフを続けます」と話していました。
表彰式は武田満事務局長の司会で始まり、アマチュアの選手には協賛のボールなどをプレゼント。女子プロには生花が贈られました。渡邉馨競技委員長が成績発表を行い会場は大きな盛り上がりを見せていました。
冒頭、大会会長の菊田陶業(株)菊田浩之代表取締役社長が挨拶。「本日はプロの熱い戦いを見せていただき、ありがとうございました。また腕を磨いて挑戦してください。渡邉馨競技委員長をはじめ競技委員の皆さん、ご苦労様でした。泉国際GCのコース管理の方々は皆さんのプレーのためにローラーをかけてコース整備をしてくださいました。ありがとうございました」と感謝しました。
また、プロとアマチュアが協力して、プレーファーストを実施するように要望。ハーフを2時間で回るように努力してほしいと語りました。このトーナメントではプロの上位3人がシードを獲得して他の大会へ出場します。「プロのますますのご活躍とアマチュアの皆さんもゴルフを楽しんでいただきたい」と語りました。
主催者を代表して、今年度から東北プロゴルフ会会長に就任した相澤敏弘プロが挨拶しました。「本日の大会にご尽力いただき、ありがとうございます。このような大会のためにゴルフ場さんがコースを整備していただきまして、3アンダーという素晴らしいスコアで優勝が決まったと思います」と大会関係者、コース管理者に謝意を表明しました。
大会事務局長の武田満さんは「震災で傷ついた被災者の皆さんや東北のプロ、アマチュアゴルファー、ジュニアの皆さんに、元気になっていただこうと始めた大会ですが、第7回大会を迎えて参加の希望も増え、お断りするのが心苦しいのが現状です。年々協賛各社の協賛も増えてきましたが、もう少し協賛金が増額されると大会運営が楽になります」と裏方の本音も伝わってきます。
昨年の参加者は初日のプロアマチャリティーがアマ94人、プロ32人、合計126人。今年度はアマ112人、プロ38人、合計150人。昨年より24人増えました。2日目の宮城オープンゴルフトーナメントは昨年がプロ80人、アマ9人、合計89人。今年度はプロ84人、アマ10人、合計94人。昨年よりも5人増えました。その意味では、順調に伸びていると言えます。武田さんは「チャリティーの輪がゴルファーの間に広がっているのを感じます」と話していました。